■就労について 発達障害を持つ子ども達にとって、学校で生活する数年〜十数年間よりも、卒業後社会に出てからの人生が圧倒的に長いのは周知の事実です。 就労できるか否か、いざ就労した後も継続して働き続けることができるかは、親にとっても最大の関心事となります。 LD、ADHD、アスペルガー、高機能自閉症、その他広汎性発達障害と診断される子ども達は、学齢期には【特殊教育】か【普通教育】かの狭間に立たされ、自立期には【福祉就労】か【一般就労】かの狭間に立って、どちらの道も自分にふさわしいとは納得できないまま、生活の場を選択しなければならない難しい立場にあります。 家庭でも、本人と家族が常に不安と期待に揺れ動きながら、日々を過ごしていることが多いのではないでしょうか。 一般就労した場合、社会に出た後も“障害”を『個性』だと言い切ってしまうと、社会的責任や経済的効率をそれ相応に負担しなければ、一般社会では受け入れてもらえません。 18歳未満までの学齢期と、それ以降では、この狭間にいる人達は「生きていく上で必要な力は何なのか」の認識の大転換をするようになることが多いようです。普通・特殊のどちらの教育を受けてこようと、学歴や教科成績のレベルがどうであろうと、障害者の手帳の有無に関わらず、「生きていく力」は※ソーシャルスキルなどを習得し、等身大の仲間のいる居場所を確保すること、自己認識を高めて他者の支援を上手に活用できることがとても大切になってくるようです。 (参照:インターネット掲示板に載った講演会のお知らせより) ※ソーシャルスキルとは?・・・相手に自分の意思を伝えたり、相手の気持ちを尊重したり、人間関係を円滑に進めるための能力 |
大阪LD(学習障害)親の会「おたふく会」 「自立・社会参加」のページ に、「就業支援の仕組み」ほか就労に関する豊富なコンテンツ があります。(「おたふく会」のトップページはこちらです) |
鳥居深雪先生(県立千葉養護学校)が作られた小冊子です 社会的自立のためのハンドブック 〜LDや軽度知的障害を持つ保護者のために〜 (ホームページ「LD STAITION」の中のページです。) |
ともさかりえが演じた高機能自閉症の女性が主人公のドラマ 「君がおしえてくれたこと」のサイトより ↓ 「高機能自閉症者の就労問題とその対策」 (梅永 雄二先生) |
【LD(学習障害児)の就労に関するオススメの本】 | ||
「LD(学習障害)の人の就労ハンドブック」 |
梅永 雄二著 エンパワメント研究所 ネットからの注文は こちら |
できるのにやる気がない、などと誤解されやすいLD(学習障害)の人たちが自立して働くためには、どんな課題を克服すればよいか。発達障害児の就労支援がご専門の、梅永雄二先生(宇都宮大学教授)がLDの人の就労サポートの必要性を説く。 |
■障害基礎年金について 軽度発達障害児のお子さんの保護者の方は、成人後の障害基礎年金についてご存知でしょうか? 「障害基礎年金というのは、重度の障害者しかもらえないもの」「軽度だから障害基礎年金は対象にならない」と思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか? 年金額は2級で年間794,500円(月額66,208円)と、非常に大きな金額です。 すべての軽度発達障害児者が障害基礎年金をもらえるわけではありませんが、地域によっては軽度知的障害(療育手帳B2など)と判定された方の内、受給している方が47.7%という地域もあるようです。 IQと年金受給率の相関関係も、IQ75未満までの受給率が40%を超えている地域もあり、一般企業就労(作業所は含まない)と受給非受給の関係についても、就労者が受給しているケースもあり、「働いていたら無理」と早々にあきらめず、調べてみる価値は充分にあります。 また、療育手帳があれば障害基礎年金がもらえるかというとそうではなく、手帳を持っていても受給している方としていない方がいます。 障害基礎年金受給にあたり、たいていは医師の診断書のみで判断され、必要に応じて調査が入るとのこと。 また、いちがいに療育手帳と年金の等級は合致していません。同じ障害程度でも、ご本人の状況(就労できている、家の中にひきこもっている等)にも影響されるようです。 |
http://www1.odn.ne.jp/~acs71700/handbook1.html#dai1setu |